高額所得者は富裕層か?

人によって富裕層の概念には幅があるものです。

ある人は月収100万円あれば富裕層だという人もいますし、数十億円の資産がないととてもじゃないけど富裕層とはいえないという人もいます。

人によってまちまちですが、ボク個人としては、年収が多かったとしても、資産がなければやはり富裕層とはいえないなと思います。

例えば、月収100万円で年収1千2百万円のサラリーマンだったとしても、資産がなければ、結局は労働者の域から出ることができないものです。年収1千万円あれば、夢のような贅沢な暮らしができると考えている人もいますが、累進課税で税金が高くなる分、使えるお金は一般的なサラリーマンとほとんど変わりません。

正確には計算しておりませんので、これは私のなかでのイメージにすぎませんが、仮に、年収600万円で税金100万円かかるとすれば、手元に残るのは500万円ぐらいになります。一方、年収1200万円の場合で税金が500万円かかるとすれば、手元に残るのが700万円です。

両者の違いでいえば、年収では600万円も違うのに、税金が高くなる分、手元に残るお金では200万円程度しか違わないわけです。

おそらく、高級時計1個か2個買えるぐらい程度の違いしかないのではないでしょうか。
マンションを1括で買うとか、ポルシェを買うなどはもってのほか、たいしてお金は残らないものです。

ただ、年収1千万円ぐらいもあれば、日常的な1万、2万の買い物とか、食事とかはあまり考えることなく、ポンポン使える状態にはなるかもしれません。おそらく、10万円単位の買い物でも、それほど悩むこともなくなるはずです。

場合によっては、毎日おすしとか、グルメな生活ぐらいはできるものと思います。

けれども、とてもじゃないけど、マンションや高級外車をぽんぽん買うような生活レベルにはなれないものです。

なので、おおまかにいえば、年収500万円でも年収1500万円でも、生活レベルにたいした違いはありません。 年収1000万とか2000万らへんの場合は、富裕層とは程遠く、一般的なサラリーマンの範疇を超えるものではないというのがボクの持論です。

世間では「年収1千万円」というイメージばかりが先行していますが、実際になったとしても、なんだ、こんなもんかという程度のものでしかないかもしれません。

また、「高額所得者」と「高額納税者」の違いについても、ごちゃまぜになっているケースが多々見受けられます。

一般的に、高額納税者といった場合、所得税額で1千万円以上といわれていますので、年収でいえば3千万ちょいぐらいなければ、高額納税者とはいえないものです。
実際には共済金などの各種の節税対策をした上での納税となりますので、おそらく年収3千5百万とかないと高額納税者には入れないのではないでしょうか。

一方で高額所得者といった場合、年収1000万円程度でもその範疇には入ってくるはずです。
児童手当などは960万円で所得制限が設定されていますが、年収960万円らへんから高額所得者というのが国の認識かと思われます。

■まとめ

富裕層 > 高額納税者(年収3千万ちょいぐらい) > (高額所得者=年収1千万プレーヤー) > 一般サラリーマン(年収500万円ぐらい)

つまり、ボクのなかでの富裕層というのは、高額納税者という概念を超越した、未知の領域の人々になります。

資産で数十億円を得るには、労働所得を得ている限りは到達しえない領域といえるかもしれません。株や不動産、あるいは会社オーナーなど、何らかの不労所得を得ることを考えることが富裕層到達への近道といえるでしょう。