英国のEU離脱は果たして愚かな行為なのか?

イギリスがEUからの離脱を決定したことをうけ、世界中で株価が暴落しましたが、1日で約200兆円のお金が消失したと言われています。私は今回のEU離脱を労働者階級による富裕層への逆襲とみておりますが、ある意味、革命がおこったのかもしれません。

そもそも、移民の流入で一番得をするのは安い労働力を使っている大企業なわけですが、資本家側の富裕層の論理ばかりがニュースで報道されていて、労働者のキモチをまったく考えていなかったのが離脱となった原因だったのではないかと考えております。

報道では、EU離脱を選んだイギリス国民は愚か者だという論調が全面に出ていますが、安い賃金でこき使われる労働者にとってみれば、移民にNOを突きつけたのは当然の帰結といえます。

大企業が移民による安い労働力を使って儲け、その儲けたお金についても、タックスヘイブンでパナマしたりして、社会に回ってこないともなれば、不満を抱くのは当然です。

当のキャメロン首相も、パナマ問題で亡父の名前が挙がっていたことで猛烈な批判にさらされていましたが、法的には問題がないとはいえ、倫理的には納得できるものではありません。パナマ問題をはじめ、今年に入って世界中で資本主義の限界が見え始めてきていましたが、今回のEU離脱の決定は資本主義を修正するための大きな流れのひとつだとボクは見ています。

そういった意味で、今回の英国のEU離脱問題は、資本主義発祥の地であるイギリスだからこそ生じえたものであるといえるでしょう。日本での労働者はいわゆる“社畜”と呼ばれる存在ですので、おそらくイギリスのような変革のアクションを起こすことはできなかったと思います。

日本でも少子化による移民受け入れ問題が取りざたされておりますが、これは企業側が安い労働力を使えるというメリットから来ていることですので、日本の非正規雇用で働く人々やブラック企業で働く人々からすれば、何のメリットもありません。将来的には日本人の賃金下落という形で、将来の世代へ新たな禍根を残すことになります。

また、アベノミクスでは大企業のメリットになるからといって、円安誘導の政策がとられていましたが、物価が上がって苦しくなっただけで、庶民のサラリーマン階級には何の恩恵もありませんでした。

今後、大企業がスポンサーとなっているメディアによって、英国のEU離脱は愚かな行為だったという論調が繰り返されることになると思いますが、英国の賢人たちが下した今回の勇気ある決断は、僕は決して愚かな行為だとは考えておりません。

いずれはEU各国にも連鎖し、日本でも移民や非正規雇用、あるいはブラック企業の禁止という形で帰結するのではないかと考えております。