日本では貯金のない層が増加傾向にある

「知るぽると」の家計の金融行動に関する世論調査によると、二人以上の世帯で金融資産を保有していない割合が、2004年の「22.1%」から、2015年の「30.9%」へ大幅に増えてきています。また、単身世帯についても、2007年の「30.0%」から2016年の「48.1%」へと大きく増えてきています。

つまり、日本全体で貯金のない世帯層が増えてきている傾向にあります。

この原因については、おそらくはリーマンショックや東日本大震災の影響、もしくは消費増税や現役世代の社会保険料負担の増加、あるいは円安での生活コスト増加による実質可処分所得の減少、非正規雇用の増加による低賃金化など様々な要因があるかと思いますが、生活にまったく余裕がない世帯が多くなってきたのかもしれません。

消費が冷え込んでいる原因は一目瞭然で、貯金がない世帯が多くなってきたため、支出にはシビアになり、消費したくてもできないというのが実態といえます。

一方で、野村総合研究所によると富裕層世帯は大きく増加してきております。

1億円以上の純金融資産額を保有している富裕層世帯が、2007年の「84.2万世帯」から、2015年には「114.4万世帯」へと大きく増加してます。さらに、5億円以上を保有する超富裕層の割合も2007年の「6.1万世帯」から2015年の「7.3万世帯」へと増えています。

日本の世帯数を約5,000万世帯とすれば、この二つの富裕層の合計で約2%ぐらいかと思います。総じて、3,000万円以上を保有している世帯は資産を増やす結果になっていますが、これはアベノミクスによる株高の影響といってもよいでしょう。

本来なら、まずは富裕層の資産が増えることでトリクルダウンが生じ、日本全体が豊かになる手筈だったわけですが、貯金のない世帯のデータを見る限りは失敗に終わったようです。

このトリクルダウンの判定についてですが、ぼくは上記の二人以上の世帯の金融資産非保有割合が「10~15%」、単身世帯の非保有割合が「20%台強」にまで下がった数字が出てくれば、確かにトリクルダウンしたなとはじめていえると考えてます。でも、現状ではトリクルダウンの兆候すら見えてきていません。

トランプ氏が誕生したことにより、円安よりも円高に振れる可能性が高くなりましたので、今後、再び日経平均8千円台になれば、日本の大部分の世帯で貯金がないという自体になる可能性もあるとぼくは考えています。

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